文責は尾崎(Jacky)。夜学バー日録。
2022年前半(1月〜6月)

ジャーナル 2021年後半 2022年前半 2022年後半 TOP

2022/01/01土 21-24
 例年、1日と2日はあまりにお客が少ないため、休もうかと思ったが、3時間ずつだけ試験的に開けてみることにした。若い男性が2名。ゆっくり話せたのはよかったが、来客数としてはやはりこんなものか。来年はお休みにします。
 ところで、二人とも職場の種類が同じだった。こういう偶然って実はけっこうたくさんあるのだろう。たまたま話題に出たからわかったけど、話題に出なければ誰も知らないまま終わってしまう。前に、たまたま居合わせた女の子二人が、同じ中学の1学年違いだった、ということがあって、それもたまたま地元の話が出たからわかっただけで、ちょっと話題が違えばお互いそれを知らないまま帰っていたはず。そういう「見えない共通点」は本当は無数にあるのだろう。場の秘める可能性は、たぶん想像よりすごい。だから一期一会を大切にしていきたいし、再会を繰り返しながら奇跡の発表を待ちたいものなのです。

2022/01/02日 15-18
 お客は3名。群馬県の中之条の宿でたまたま出会った方が、ご友人を連れて二度目のご来店。もう一人は前年何度もおいでくださっていた方。たった3時間、夕方のみの営業でも開けていれば誰かおいでくださる。本当にありがたいことでございます。でも来年は1、2日は休みにしようっと……。
 31日も25時くらいからかな。それでお客が来るのかわからないけど、実験。そういうギャンブル性がお店の醍醐味、と勝手に思ってます。お客さんを振り回してしまうみたいで申し訳ないですけども、そういうふうじゃないと楽しく続けるのは難しいのですよ。僕には。

2022/01/03月 14-24
 例年3日からお客が入るようになる。今年は1日、2日は時間短く、3日は10時間営業なので、その分もあるだろうけど。お客は計9名。でも常に2〜3名いたって感じ。
 10日に「女子高生の視野を広げるための大人女性の会」を控える高1がきて、当日のメニューを作っていった。酔っ払った夫婦(おくさんの方は何度もこのお店に来ている)がその高1を「レンタル娘」として迎え入れる!と宣言し、その後SNSでも「うちの娘」と言うようになった。軽い狂気を感じつつ面白い。変な人たち。
 新年一発め、バーはじめ、といった感じがあってなんだかよかった。久しぶりの方も多かった。出版関係の方がお客さんに多くなってきた気がする。とくに、学生だった人が出版社に就職したり、転職してライターになったり、一人で出版社を立ち上げたりと、あとから業界に入った人がかなり多い。夜学バーはマスコミへの登竜門! 梁山泊! 冗談です。でも先達がいっぱいいるのは確かなので興味ある人は通ってみると良いかもとは思います。

2022/01/04火 14-21
 特殊な時間帯の営業。昼から日本酒を飲む古いお客から、仕事始めの帰りに寄ってくださる方も。4年前に高2だった、女子校勤務時代の教え子が二人。最初は借りてきた猫状態だったがだんだん口数が増えていった。やっぱり時間が大事なのである。緊張が解けるには数時間でも足りない。何度でもきてちょうだいませね。
 長野県から、東京に寄ったついでに来てくださった方もあり。遠く離れても明日が見えなくても愛を止めないで。この海の果てはやがて青い空へ続いてる ひとりじゃない!(唐突なSPEED)

2022/01/07金 17-28(庚申)
 感染者数いよいよ急増。庚申の日だけど閑古鳥。でも結果的には5名きた。11時間で5名……うーん、いや、ありがたいことです。売上は4桁。そんなもんです、このお店。
 名古屋からのお客さん、気に入ってくださって出張のたびに顔を出してくださる。ありがたい。
 最近お酒をやめて代わりにダンスを始めたという(!)お客さん。これから新潟に行くとのこと。上野駅から旅立つのだな、と思うだけでなんかエモい。上野駅っていいな。藤子不二雄が富山から来て降り立ったのも上野駅です。

2022/01/08土 17-25
 三度めくらいのお客さんと二人きりでボチボチ話す。しっとりと。そこへ二人のガールズが闖入し、ペースが変わる。同世代くらいの男性あらわる。最近としては珍しくちょっと遅くまで延長して営業。
 実はガールズ、二人ともここの従業員。最近はお店に入ってないけど元従業員ではなく、いつでも活躍できる退役軍人(そういう概念がとても僕は好き)。でも二人とも必要がなければそれを明かさないのが慎み深い。当たり前にただお客さんとしていてくれる。そして自分のペースを崩さない(良くも悪くもだが!)。
 途中、『明日、私は誰かのカノジョ』と『まじめな会社員』の読書会みたいな雰囲気になる。これを両方読んでいるという人はあんまりいないかもしれない。クラスタが違うというか。界隈が遠い。それがクロスするのが夜学バーなのである! と、ちょっと実感した。この二つの作品は、私見だが実は似たようなテーマを扱っていると思う。

2022/01/09日 17-25
 お客さんとサシで小沢健二さんの話題。あの新曲をどう思うか、みたいな。また、よく夫婦でいらっしゃる、女の人のほうがお友達を連れて。初めてお見かけする方も数名いらっしゃった。東京の反対側に引っ越した方が「結局ここがいちばん仕事捗る」と、たぶんわざわざおいでくださった。金曜に新潟に行かれた方がお土産を持って。お客が去り、夜中に締めのコーヒーを飲みに来た方とカジヒデキの曲を聴いたりなど。

2022/01/10月 14-18JK、−24j
 14時から18時までは、FJKまちくた氏による「女子高生の視野を広げるための大人女性の会」。よく知っている方がいらっしゃったので途中2時間くらい抜けた。たぶん4名の「大人女性」と、2名の高校1年生がいらっしゃった。
 まちくた氏のカウンター内での振る舞いを一言でいうと「才能ある」。本人も、「(今回うまくできたかはさておき)自分がカウンターに立ちながら、いろんなことを考えながらやり続けられたのがよかった」と言っていた。まことに真摯な自省であり、頼もしい。
「大人女性よっといで!」というふうに対象を限定すると、本当に来てほしい人たちの大部分を取りこぼしてしまう。実は。でも今回はそれでよかったと思う。とりあえず存在をアピールできたのは大きいし、自分で会を催してやり遂げたのも非常に重要。密かに興味を持っているたくさんの人たちが、今ごろ虎視眈々と(?)彼女に会う機会を狙っている、かもしれないし、「とくに私が会う必要はないけど気にはなる」という人こそ、将来彼女に非常に大きな恩恵を与えるのだと思う。Twitterなど密かにフォロー、ぜひお願いいたします。
 18時から僕と交代。さらに2名の来客あり、そのうちにみなさまお帰りになり、高校生3名が残る。ちょっと喋りすぎたかもしれない。妙なことも口走ったかもしれない。でも何かが伝わっていたら嬉しい。不器用なもんで心配だ。
 夜は女の子が3人きてゆったりとする。とくに人が増えないまま数刻、いい時間だった。
「だよねー」「うんそうだよねー」みたいなことだけで割合幸福なのである。
(↑このやりとりの元ネタは『まなびストレート!』)

2022/01/11火 19-24j
(個人的には)怒涛の年末年始営業、ここで一区切り。
 つづく。

 しっとりとした静かな営業。
 1月中はもう、週に2日(日と木)だけの縮小営業にするつもり。少し遅めの正月休み。シャスー(感染者数)が増えていくことを見越して、12月半ばくらいに決めていた。先見をちょっとだけ褒めてほしい(ほしがり)。と思って証拠を探したけど出てこない。12/18に1月10日までのスケジュールを出しているので、その時にはもう1月中下旬は休もうと決めていたはず。
 で、これから縮小するというのにお客は2名くらい。シャスーがどんどん増えているから仕方ないというか、これまでと同様の傾向。夜学のお客さんはウィルスリテラシーが高めなのだと思います。
 なぜ1月中下旬を休みにしようと思ったかというと、休みたいというのが一番だけど、年間を通じて一番寒い時期だというのもある。シャスーが多くなると基本的に「扉を少し開けて反対側の換気扇を回す」をするので、寒い時期(特に夜)はつらいし、光熱費も高くなる。まん延防止等重点措置(1/21〜)が出るということまでは特に予想してなかったけど、結果的にちょうどよいことになった。今のところ健康だし、なんとか工夫して逃げ切りたい。

2022/01/16日 13-19j
 シャスーが増えてくると、土日祝の昼あたりの需要が相対的に高まる。平日はみんな静かにするから。それでいて、5日ぶりの営業だけど、お客は計5名。0〜3席くらいが埋まっているようなイメージ。ちょうどいい。よく換気して、小さくコミュニケーションいたしましょう。

2022/01/20木 17-24j
 翌日(21日)からまん延防止等重点措置なので24時までの営業、明日からは21時まで。
 今回の時短要請は、「20時まで営業でお酒なし」か、「21時まで営業で20時までお酒を出す」かを選べる(※非認証店は前者のみ)。前者のほうがたくさんお金(感染拡大防止協力金)をもらえるのだが、夜学バーは後者にした。これ書いてる今現在は2月8日だが、今のところ正しい選択だったと思う。もちろん前者を選んだほうが実入は多かっただろうし、よりたくさん休めたろうし、感染(拡大)度もある程度低いはずだが、後者のほうがたぶん楽しかった。前者であれば起きなかったはずのことがいろいろちゃんと起きた。もちろん前者ならではの出来事だってあったのかもしれないが、とりあえず現状を僕はよいと思っているので、よいのです。
 数年前、高知に遊びに行った時に知り合った、当時19歳くらいの方が、転職で上京して、お店に来てくれた。こういうことが本当に嬉しい。再会はすばらしい。また、友達が友達を連れてきてくれて、連れてきたほうは仕事があって先に出ていったけど、連れてこられた方は一緒に帰らずしばらく残ってスガキヤなぞ食べて下さった。こういうのも実に嬉しい。ふつう、初めて連れてこられた場合はどちらかが帰るタイミングで二人とも帰るのだ。いいな、確固とした人たち。

2022/01/23日 18-21j
 週に2日なら金・土にするのがセオリーな気はしますが、木曜と日曜が好きなので。むかし新宿ゴールデン街で「木曜喫茶」というのをやっていた、その名残です。漱石も「木曜会」なるものをやっていたそうですね。日曜は、また特別な気がします。
 お客は僅少。でも良い時間。時短になると平日働いている人たちはいよいよ土日にしか来られなくなる。それでも定時ダッシュ等でおいでくださる方も多数おりましょうが、距離や体力などの問題でしたくともいかない場合も。それもあって日曜の営業は大事だと個人的には思っています。何度も書いているけど普段から日曜夜の営業は好き。独特の雰囲気があります。湯島の町は日曜寝てます。

2022/01/27木 15-21j
 またも計5人くらい。普段ならもうちょっと、と思うところだけど、このご時世にはちょうどいい。初めての方や二度目くらいの方、頻繁ではなくとも長く通ってくださっている方など、いろんな来店頻度の方が、ある1日のある時間に顔を合わせる。実にロマン! 最小公倍数といいますか。2と3と4と6が12で出会った、みたいな感じ。何気ないことですが偶然や再会が奇跡をつくります。イエーイ(急)。
 この日、連れられて初めてきた女の人が帰り際「一人でもまた来ます」と言ってくれて、僕は基本的にそういう言葉をしんじない(期待したって傷つくだけダカラ……)のですが、後日ほんとに一人で来てくれてとても嬉しかった。言ったからには! というのを皆様、お願いいたします。切に。

2022/01/30日 15-21j
 お客さんが息子を連れて。小学3年生。2年生の時に僕の書いた『小学校には、バーくらいある』を読んでくれて、その感想は「ミルクセーキ飲みたい」だったそうで。今日ついにミルクセーキを飲んでいただくことができました。
 実は、作中に出てくるあのミルクセーキのモデルになったお店(2020年末閉店)からグラスをいただいておりまして、本当はそちらで味わっていただきたかったのですが、この時はまだおうちにあったのです。次回こそ、ぜひまた。グラスちゃんと持ってきてあります。これからミルクセーキをご注文の方には、基本的にはそのグラスでお出しする予定。絶対に割らないように!(僕がいちばんあやしい)
 それにしても、小3くらいでこういうお店に出会ってしまったら、人によってはけっこう大きな「原体験」になってしまうはず。僕が祖母の経営していた喫茶店をいつまでも愛し続けているように。そうなると嬉しいし、そのためにぜひ何度でも通ってもらえればと思うし、彼が大きくなった時、まだ僕が何かこういうことをやっていたらば、ぜひぜひぜひという気分。
 親子が帰ってすぐ高1女子が登場。あー残念だ。ちょっとだけでも顔を合わせてくれたら、まさに「小学生がバーにいるところに女子高生がやってくる」という、『小バー』第2章の「わたし」と「左右さん」だったじゃないか! あー。いつかそういうことがあればいいなあ。
 日曜の夜は、やはり他のお店がやっていないからなのか。時間すぎていらっしゃったお客が2組5名。1組めは初めての方だったので座っていっていただきたかったが、お断りせざるを得なかったのが申し訳ない。また来ますとおっしゃってくださったの忘れませんから。絶対にお越しくださいませ。「また来ます」ってけっこう、お店の人にとっては重たい言葉で、永遠に覚えていたりする。だからこそ「信じない!」という態度になったりもする。信じる心を!

2022/02/03木 15-21j
 2月に入ったので、ぼちぼち開店日を増やします。相変わらずシャスーは多いですが、サンスー(実効再生産数)はそろそろ閾値をまたぐはず。気を抜かず他流試合がんばります。
 二度目の方が初めての方を連れて。やや声量が大きかったので「すみませんが」をする。声が大きいと感染リスクが高まるわけですが、もし誰もウィルスを持っていなかった場合はいくらかけてもゼロなわけで、ウィルスを持ってませんということが100%証明できれば(それが無理なわけですが)どんだけ大声を出しても感染はしないはず。いいじゃんいいじゃん! どうせこの世はギャンブル! 楽しければ勝ち! という考えも一つ。だけど、別にウィルスとか関係なくても、バーに行こうとして「ギャハハー!」みたいな大声が聞こえてきたら、僕は引き返します……。あくまで原則、僕は、ということだし、「おっ、盛り上がってんなーワクワク」と感じる場合もあるのでしょうが、自分のお店を「原則、自分は引き返す」というようなお店にするのはちょっと妙なので、「ギャハハー!」は避けたいのでございます。
 あと、実は僕の耳は大きな音に弱くて、騒がしいと耳鳴りというか、バリバリと反響しちゃうことがあるのです。これは耳鼻科に行っても原因がわからなくて、ストレスかビタミンのせいだということになったのですが、いろいろ工夫してもなかなかよくならない。漢方とか湯治とか、やってみるかなー。私事失敬。

 夜学バーは「内容のある、ためになる会話をしましょう」みたいなのが基本コンセプトなわけですが、「何気ない会話」というのもめっちゃ大事。いい天気ですねとか寒いですねとかから始まって、本当にどうでもいいような、昨日ホットケーキ食べたとか見かけた犬がピンクの靴下履いてたとか、そういうのが実は、効いてくるのであります。それは「場や関係を温める」「仲良くなる」「互いのこと(調子や間合いなども含む)を知る」「伏線になるかもしれないからとりあえず置いておく」などなど、数え上げればキリがないくらいの意義がある。「お仕事はなんですか?」とか「どこに住んでいるんですか?」といった踏み込んだ質問は、内容にばかり重点が偏るし、緊張もするので、むしろその効果を下げるかもしれない。ではどういうふうにすればいいのかというと、それもよくわからない。だから結構僕も黙ってしまったりする。それでいいこともあれば、そうじゃなかったほうがよかった場合もあったと思う。難しい。精進。

2022/02/04金 16-21f

2022/02/05土 15-21j
 とある小さなお店のオーナーさん。奥ゆかしい人は身分をすぐには明かさない。1時間くらいお話しして、話題が徐々にそちらの方に向かっていって、初めて「実は……」とお名刺を下すった。それからお客がぽつぽつ。
 ちょっとわかりにくいかもしれない話。以前、AさんとBさんという人が連れ立って初来店した。その後、BさんとCさんが連れ立って来店した。Cさんはすでに僕と仲の良い人物である。えー、すなわち、AさんとBさんは全然知らない人だと思っていたのだが、実は少なくともBさんの方はCさんとどうやら交友があって、僕からすると「友達の友達」のような距離感にあったということになる。だからといって「あー! そうだったんですね」となることもなく、「あーそうなんだ」と心の中で思ったのみでしたが、なんとなくおもしろかった。もしも、最初にAさんとBさんが来店した時に、「このお店のことはどちらでお知りになったんで?」なんて質問していれば、「実はCさんと仲良くて」という展開になったかもしれないのだが、そうはしなかった(それを聞く必要がべつに生じなかった)。それで成り立つことが僕はとても嬉しいし楽しい。わ、わかるでしょうか……。
 お客の身分や「このお店との関係や距離感」をたずねる必要は、必要がなければなくって、それがあとからわかったとしても、「そうだったんですね!」とわざわざ口に出す必要もない。必要があれば言えばいいのだが、必要がないなら言わない。意外と、必要などというものはないのだ。必要だとさえ思わずただ「癖」でやっちゃうことがほとんどだと思う。何かポジティブな意味があると思えばやればいいしないと思うならやらないほうがいい。癖や効率で処理するのはちょっと怖い。わ、わかるでしょうか……。
 僕だって「どちらからいらっしゃったんです?」みたいな質問をするときはする。たとえば明らかに相手が遠方から来てるっぽくて、なんとなくそれを匂わせるようなことを言ったりしたとき。「なんのお仕事をしているんです?」とかも同様で、「この流れならそれを聞いておいたほうが自然だし、その後の広がりもあるだろう」という判断をしたとき。それを聞かないでいると、「えっ!? 広島に住んでるんですか?」みたいなことになる。「いやーそうなんですよ、よく仕事で上京するんで、その度に寄ってます」「えー!」みたいな。特に問題はない。なんかおもしろい。
 最後のほう、なんだっけ、すごくくだらない話で小一時間ぐるぐるしていた。それもなかなか良い。恋みたいな話。「あー好きな人ほしー」で結ばれるようなファミレスふうのドーナツトーク。「べつに彼氏とか恋人とかどうでもいいけどとにかくキュンってしたいよね!」「いや彼氏は要るよ!」(沈黙)「あー好きな人ほしー」

2022/02/06日 15-21j
 静かな日曜日。お客がないので高1に古典文法のいろはをじっくりと教える。けっこうちゃんと基礎の仕組みからやるので教えてほしい人よっといで。数時間してお客があり、コンピータで熱心にお仕事をする。横でJKは古典の問題を解く。時間が過ぎてゆく。
 まん延防止等重点措置の延長が決まりそう。引き続き21時までで、週に何日か営業すると思います。不定形で申し訳ないですがトップページ「最新情報」など適宜ご覧ください。

2022/02/07月 16-21f

2022/02/10木 15-21j
 誕生日を控える18歳。そのステップは大きい。その次は19→20。そういう経過を見届けられるのは本稼業の面白いところである。

2022/02/11金 18-21j
 昨今ではめずらしい3名グループ。いわゆる「大人」の方々はたくさんお金を使ってくださって非常に助かります。一方で目立つのは、いわゆる「大人」なるものの纏う、一種懐かしい旧時代性。それが「若い」空気と絶妙に混じり合わない感じ。そこをうまく馴染ませるのがこのお店の仕事だったりするわけですが、常に上手にいくわけではない。精進します。
 別に「みんなで一つの話題を共有する」ということが絶対ではない。ひと繋がりのカウンターのうえで複数のものが共栄していたらいい。ただどうしても難しいのは声量の問題。大きい声は他の声をかき消してしまう。これは学校の先生をやっていた時にも大いに困った。少しくらいおしゃべりされたって実のところ僕(教員)は困らないのだが、その声量が大きいと自分(教員)の声が霞んでしまう。他の生徒たちの声も霞むので、普段なら小声でおしゃべりするような子たちの声も大きくなる。そしてワイワイガヤガヤ授業崩壊。しかもそういうことについて生徒たちは思いっきり無自覚で、説明しても誰もがすぐ腑に落ちてくれるわけではない。
 お店でも、「もうちょっと小さい声で」ということを僕はよく言うのだが、その真意は必ずしも伝わっていないだろう。こちらは別に「うるさい、不快だ」という気持ちで言うのではない。「感染リスクが上がる」という含みももちろんあるが、何よりも「わずかな声量の違いで、その空間全体の雰囲気はガラリと変わってしまう」という理由からなのだ。ほんのちょっと声を落としてもらうだけで、ずいぶん全体の「話しやすさ」や「落ち着き」は変わってくる。声が大きい人がいると、それだけで「話しにくい」し「落ち着かない」のである。しかしそれを、いちいちはっきりと「あのですね」と説明し始めるわけにも、なかなかいかない。(どうしてもその必要がありそうならばやってみますが。)
 ただ問題は、「声が大きい」という感覚が人それぞれ違うこと。ある人はこのくらいで「大きい」と思うが、別の人はそれを「普通」と捉えるかもしれない。困った。
 ところが、ですね、「ちょっとお静かに」と言った直後は、それまでガハハと大声で話していた人でも、やっぱりかなり小さくなるのです。元の3割くらいの、「これなら誰にとっても問題ないだろう」というレベルに。「できるんじゃん」と僕は感動すら覚えるわけですが、10分くらいすると、元の大きさの8割くらいになっていたり、悪くすれば完全に元通りになったりもします。これも学校の授業と同じ。
 いろんな感覚の人がいる以上は、常に「このくらいで大丈夫だろうか?」と考えながら発声をしなければならないわけですが、それは「先生の顔色を伺いながら徐々に声量を上げていく」ということとはぜんぜん違います。中高生の多くは無意識にそれをやっています。大人になってもまあ実のところほとんどの人がそうです。集団になればなるほど。赤信号をジリジリとみんなで少しずつ進んでいくのが人類の強かさ。
 基本的に、「自分にとってどの声量が心地よいか」という尺度で声の大きさは決定されると思うのですが、このような小さなお店では、「この場にとってどの声量が丁度よいか」という尺度を採用すべきだと、僕は思うのであります。で、そう思うならそのようにお客さんに伝えなければならない。それを一所懸命がんばっているのですが、やはり難しい。どのタイミングで何をどう伝えればいいのか。悩みつつ工夫していくつもりではありますが、皆様もご協力お願い申し上げます。

 余談ですが僕はどうやら一種の難聴らしく(堂本剛さんがラジオで喋っているのを聞いて「僕じゃん!」と思った)、時おり耳がバリバリと言います。大きな音は大きく響くし、人の声(とりわけ自分の声)は一番バリバリいいます。そういう事情もあるので、ちょっと控えめにお願いしたいという事情もあります。
 何事もバランス。声の小さすぎる人はちょっとだけ大きめに出すようがんばってみてもいいタイミングはあるでしょうし、声の大きい人はなるべく小さめにがんばってみていただきたいと個人的に(かつ、お店を代表して)思っております。

 面倒くさい感じのことを毎度書いてすみませんが、めちゃくちゃ大切なことです。声のコントロール。それは客観性そのものでしょう。
「旧時代性」と最初のほうで書きましたが、旧世代よりも新世代(たとえば今の10〜20代くらい)のほうが客観性については発達してると思います。空気を読む、ということの質が、「同質化」から「多様性を汲みとる」に変わっているみたいな感じで。その場その場で流動的に態度を変えていく力を、若ければ若いほど自然に習得しています(それは単に若いから柔軟だというだけなのかもしれませんが)。結果的にはそれで声の大きさを調整できない人が(相対的に)「旧時代人」に多いんじゃないか? と腹の底で勘ぐっているというわけです。
 もちろん、若い人でも声の大きさを調整できない(不相応にでかい声を出す)人はけっこういます。そういう人は、客観性に欠けるなと思う要素が他にも見当たったりするのです。(僕調べ)

2022/02/12土 13-2030 まちくた&かなみ
 月一くらいで立ってもらうことになった二人組。こちらの特設ページをご参照ください。本人たちによる文章などをまとめています。

2022/02/13日 15-21j
 やが区の日曜の夜は静か〜(歌ってる)。お客は計3名。後半は仲の良い女の子2人で、そうなるともう恋バナとかになる。恋バナはマッタリの終着駅。

2022/02/14月 15-21j
 バーレンタイン! バーレンタイン!(「バ」と「レ」のタイミングで手拍子。爆笑問題の太田光さんが25年くらい? やってるギャグ。と言いたいところだけど最近聞かないな……。仲良さそうにしてる男子と女子を囃し立てる動作なので、むしろバレンタインじゃない時期に使うのが面白いのですが。)
 最近は月曜日を休みがちだったのですがバレンタインなので開けました。春風高校みたいなもんです。(よくわからない人はゆうきまさみ先生の『究極超人あ〜る』を読もう!)
 月曜で時短だしバレンタインなので(?)お客は計3名。みんな女の子。「男の子が来たらチョコもらえたのにねー」なんて言いながら。この雰囲気は嫌いじゃないです。周年や生誕はやらないけど年中行事は好き。
 バレンタインなんてもうやめにしようよという声が近年よく聞かれます。職場とか部活とかで半強制的にお金を徴収して女性たちから男性たちにチョコなどモノを贈る、というのはやめたほうがいいと僕も思う。実際僕の友達だけでも、「今年から職場のバレンタインなくなった! やった!」と喜んでいる人が複数人いて、わけのわからないものはどんどんこうやって終わっていってほしいなと思いました。
 一方、比較的わけのわかる部分は残ったっていいような気はする。なんか子供たち同士でお菓子作ったり贈りあってキャッキャする年中行事としては。バレンタインと一口に言ってもここ数十年でずいぶん様相は変わっている。義理チョコ、友チョコ、逆チョコなんかを象徴として、時代に合わせてマイナーチェンジを繰り返しながらしぶとく存続している。いま職場からバレンタインが消えようとしているのも「マイナーチェンジ」なのだと思う。変異株的な(時事的)。そういうしぶとさがあるってことは、たぶんみんなどこかでバレンタインのことを「わけがわかる」と思っているんだろう。

2022/02/17木 17-21f
【jしるす】
 カタカタしながらお店にいた。お客さんのご厚意によりf氏は「雪国」や「ギムレット」などを何度も作ることができた。良い練習(本番でもあるんだけど)になったと思う。本当にありがたい。
 僕も何杯かいただいて酔っぱらってしまった。ショートカクテル最近は雪国くらいしか作ってなかったけど、またギムレットに凝りたくなった。そっから得意な種類を増やしていこう。凄腕バーテンダーのような美味しさではないかもしれないけど、僕は僕なりに美味しいのを作っている、はず。さらなる向上がんばります。
 f氏は今月あと3回(22、24、27)お店に立ってもらって、3月は自身のお芝居があるのでたぶん少なめ(未定)。4月から就職するそうで、どういう関わり方になっていくのかわかりませんが「続けたい」とは言ってくれています。
 このかたはとにかく何年も前から「夜学バーが好き」と言ってくれていて、非常に誠に本当にありがたき幸せなのですが、「夜学バーの何が、どのように好きか」ということについては、いまいち僕はわかっておりません。

 僕の大好きなとある作品の中に、「転校生がいきなり生徒会長に立候補する」という場面があります。生徒会長になるには「この学校の生徒で、この学校が好きであれば資格は問わない」ということになっていたのです。それに対してある先生が「転校してきたばっかりで、いったいこの学校の何が好きだと言えるかな?」と問いかけます。すると転校生は、その学校の校歌をアカペラで歌い始める。で、めでたく生徒会長に就任。
 すごく単純に言ってしまうと、それをもって「好き」という証拠にかえてしまったわけですが、そりゃまあ、好きの証明なんてできないし、理屈で説明できることでもない。校歌をいきなり完璧に歌えてしまうことは少なくとも情熱か熱意の証拠にはなるのかもしれない。僕が先生だったとしたら、とりあえずやらせてみるか、という気にはなると思う。

 f氏のいう「夜学バーが好き」というのは僕にとってそういう感じで、とりあえず校歌を完璧に歌ってみせた、というようなことではある。でも、いったい結局のところどこをどのように好きで、生徒会長になって何をやるの? というところは僕には今もってわからない。たぶんお客さんにも伝わっていないし、ひょっとしたら本人だって言葉にできないのかもしれない。できるかできないかすら、僕は知らない。
 現段階では、はっきりいって僕はこの人の「好き」という気持ちを成就させてあげているだけ、という感覚でいる。自己実現のお手伝い。もちろん、そんなことはこのお店の本懐ではない。大仰だが大真面目に、夜学バーは「世の中をよくする」存在でなければならないのだから。
 ただ、だからと言って、本人が自分の言葉で「こういうことです」と説明する必要があるというわけでもない。芸術家は説明などしなくていい。作品や存在そのものでわからせたり、感じさせられる。どちらかだろうと今の僕は考えております。


 学生(学部生)というのは一般に、既成をなぞる。すでにあるものをどう採用するか、ということをひたすらやる。学問においても、表現活動においても、労働においても。
 既成をなぞると見えなくなるのは、「因果関係」である。「これをやる」ということが決まっているとき、「なぜこれをやるのか」「これをやるとどうなるのか」「それはこれ以外の方法によって実現できないか」といったことはあまり考えられない。学生というのは修行期間なのだからもちろんそれでいい。
 たとえば20年続いている学生団体(サークル)があったとして、現役生が勝手なことをやると、体制が揺らいでしまう。「伝統としてこういうことになっている」ということが、部活やサークルの強みであって、むやみに無くすと団体は力を失っていく。学生がイチから考えることなんてたかが知れているので、20年という実績から導き出された経験知に頼ったほうがうまくいくのである。そうやって学生は学び育っていく。(そして知らず知らず保守的になる。)
 これをするとどうなるのか。しないとどうなるのか。なんのためにこれをするのか。これをしなくてもいいのだとしたら、ではなにをしたらいいのか。そういった根本を考えることに学生は慣れていない。慣れてる学生がいたら天晴れと思う。「俺は違うぜ!」と自信を持った方は結構である。でも無自覚に保守ってる「革新っぽい人たち」はむちゃくちゃたくさんいるので、あなたもそうじゃないですか? とは一応、問うておきたい。(無自覚に保守ってるというのはこの場合、何も考えていないということです。)

 無自覚に保守ってる(=何も考えていない)人は、何かをしているとき、何のためにそれをしているのかを考えていない。また、何かの目的があるはずのとき、そのためにどうしたらいいかの見当がつかない。なんとなくこれをしたほうがいいだろうと思ったとしても、それを実行するほどのモチベーションはわかない。ピンときていないからである。
 何にピンときていないのか?「因果関係」である。もっと単純にいえば「関係」である。ものや人、すべての間にある「関係」なるものについて完全に「?」なのだ。学生には、まだ自分の力でそれを変えられる力がない。関係をコントロールする権能がない。だから発想としてそういうものがない。

 言うまでもなく、学生という身分が悪いのではない。その身分の者がみな同じ陥穽にはまるのでもない。ただ、何も考えないでいると自然にそうなる。
「自分は何のために、何をしたらいいのか?」ということを考える癖をつけたほうがいいだろうと僕は思う。そのためには、「自分と自分以外のものとの関係」を見つめる以外にない。自分が何をしたら、何がどうなるのか。そういう精密な「因果関係」をできるだけ把握しようとすること。それを繰り返すことによってしか「自分」というものはかたどられていかない。いつまでも「気がつけば既成をなぞっている」というふうにしかならない。

 ロボットになってしまっていて、それに気づかない。このことを僕は個人的に「学生ノリ」と呼ぶものであります。

2022/02/18金 15-21j
 高1が数学のテスト範囲を持ってやってきた。もう一人いたお客さんと一緒に複素数の前提知識と、「二項定理」をがんばって教えた。二項定理についてちゃんと考えたのは初めてかもしれない。あるいはただ忘れてしまっていたのか。どうして公式に組み合わせ(nCr)が出てくるのか、ということの説明が(それなりに)できたのは嬉しかったな。べんきょうって楽しいなー。
 その後一人で黙々と勉強を進めている間に、近所で働いている方が仕事終わりにいらっしゃったり、文庫本読みながらビール飲む方がいたり。今日はもうこんなところかなと思ったところで、初来店のお二人連れ。なんと広島から、自主制作映画の上映のためにやってきたそうな。よくぞこのお店を見つけてくださったものです。
 偶然(何かにピンときて)おいでになった方が、お店を気に入ってくださるのは本当に嬉しい。醍醐味。明日ライブと映画があるので是非にとお誘い頂いたが僕はお店を開けなければならない。代わりにというわけじゃないけど件の高校生が行くことに。それもすばらしい出会い。もし彼女が行かないのだったら、たぶん開店を遅らせて行ったと思う。でも彼女が行くとなったら、むしろ僕はいないほうがたぶんいい。
 彼らは彼らの持ち場で、僕は僕の持ち場でがんばる。彼女は彼女の足で、誰かの持ち場を訪ねて学ぶ。そして自身の持ち場に帰ってがんばる。あるいは新たにつくってく。

2022/02/19土 15-21j
 昨日あんなふうに書いたが6時間、お客はひとりもこなかった。だったら池袋へライブと映画を観にいったほうがよかったではないか! と結果的には思うのですが、6時間じっと孤独にお客を待つということ、その虚しさを受け入れるからこそ「持ち場」といえるのだ。何年やってても非常にさみしく、世の中に自分しかいないかのような寂寞とした気持ちになるが、それを嫌がっていては「他人事」になってしまう。苦しい、それは仕方ない、ゆえにこそ自分の場所なのである。さみしいよー。

2022/02/20日 18-21j
 日曜の昼間は月に一度、浅羽通明先生(実際、大学で教わっていた)に星新一の読書会を開催していただいている。その最中に酔っぱらったバー営業のお客さんが間違えて入ってきた。その時僕はちょうど席を外していて店内にいなかったのだが、なんと浅羽先生(通称猫先生、なぜ猫先生なのかというと猫だから)が注文をとってウィスキーのロックを提供してくださったらしい。なんというレア体験。羨ましい。僕も猫先生の作ったお酒を飲みたい。
 終了後、残った方と雑談。毎月僕の個人ホームページの文章を褒めてくださるのでうれしい。そのうちに夜のお客さんがやってくる。
 18日に迷い込んで(?)きてくださった広島の方々(映画『犬ころたちの歌』製作陣)が宣言通りまたいらっしゃってくださった。また、以前男性に連れられて初めて来店した女の人が、今度は一人で顔を見せてくださった。こういうのが本当に嬉しい。僕の人生のテーマは再会です。

2022/02/22火 17-21f

2022/02/23水 17-21j
 祝日。何年も通ってくださっている方が小さなお子さんを連れて。水族館帰りだそうな。いつの間にかちょっと喋れるようになっている。ドラえもんのおもちゃと戯れたりしていた。こういう時は他のお客さんたちもうれしそうに見える。僕もうれしい。なぜうれしいのだろうか? 単純に僕の場合は、「向こう80年の顧客が現れた!」ということでもある。そううまくいけばいいですが。
 子供といえば、最近このお店を使い倒している某高校生の親いわく、「得体のしれないコミュニティに出入りするくらいだったらジャッキーさんに任せといたほうがまだマシ」だそうで。そのくらいに思われていたいものです。「安心」とまで思われたらつまらない。「ここはここでヤバいけど、もっとヤバいところに行かれるよりはマシ」くらいで。そういう自負なら少しはあります。

2022/02/24木 17-21f

2022/02/25金 15-21j
 お客は計3名。金曜なのにとも言えるし、金曜だからとも言える。この次の週、月曜はお客1名、火曜は2名だった。
 平日だと21時までというのはだいぶきつい。21時まではドア開けてますので、なんとか滑りこんでくださればと思います。
 研究に忙しい大学生がパソコンをカタカタと叩く。文字通り夜学バー。でもそういう直接的な学究だけが夜学にあらず、たいてい他に何かが起こる。そこを楽しんでくだされば幸い。その子も途中からお酒飲んでて、そういうのがなんかグッとくる。曖昧な境界線で遊んでる感じ。

2022/02/26土 15-21j
 17時開店予定だったのだが、ちょうど来客があったのでついでに開店ってことにした。僕が中学の先生として初めて教壇に立った時に生徒だった女の子二人。お互い恥ずかしいくらい時間が経っている。いまだに仲良くしてくれて幸福である。
 どのみちお客がきたのは17時過ぎてから。東京に遊びにきた姉を連れてきた妹。家族連れてくるの面白い。

2022/02/27日 17-21f

2022/03/01火 17-21j
 お客1名。さみしいが、ゆっくりできるのもまた良い。でもこういうお店の醍醐味って「組み合わせの妙」だから、サシだと本領発揮という感じはしない。もうちょっとだけ、お客さん来てくれたら嬉しいでござる。

2022/03/02水 17-21j
 今日もさびしいほこらの牢獄。お客が1名、いらっしゃってお帰りになり、また1名、いらっしゃってお帰りになった。サシ&サシ。でも楽しい。楽しいがそこに「展開」が加わるともっと楽しい。やはり21時まで(実質20時までという雰囲気もある)というのは、そういう可能性を減じさせてしまう。イレギュラーよやってこい。裏切りは明らかに、時の仕業じゃなかった!(全然関係ない?歌)

2022/03/03木 17-21f

2022/03/04金 17-21j
 もうずいぶん長くやってくださっているミッションボトル「図書館」(詳細はお店へ!)が更新、メイカーズマークというバーボンウィスキーが飲めるようになりました。お酒を飲めない方は何かお店からサービスいたします。よろしければご利用くださいませ。
 金曜日にもいろいろあり、本当に誰も来ない日もあれば、それなりの日も。今日はそれなり。仕事帰りとおぼしき方が4〜5名、それぞれお一人で。後半は亡くなった共通の友人を偲ぶ場に。
「誰かを悼む火の煙る炎 高く高くと燃え立つ 僕はまだ慈しみの中/船は海をゆく とても遠くへ 過去と未来より 飛ぶ風を蹴って」(小沢健二『旅人たち』)

2022/03/05土 14-2030
 ルージュマジック^_^プリキュア 第2話
 RMP二人の感想など詳細は↑へ。
 前回は12名、今回は6名。数列的に次回は3名、あるいは0名? はてさて。でも多すぎないくらいが落ち着いてやれると思います。6〜9名くらいがひとまずは適正か。


2022/03/08火 17-21j
 お客1名。ゆっくりと過ごす。僕もお相伴にあずかる。僕とこのお店を独り占めしたい人は、うまく逆張りをしていただければと存じます。誰も来てなさそうな日にこそぜひ!

2022/03/10木 17-21j
 大阪からお客さんが2名。僕がたびたび通っている(大阪の)飲み屋さんの店主が、べつの(大阪の)飲み屋さんの店主を連れてきてくれた。そしたらたまたま居合わせたお客さんが、「あれ、昨日〇〇にいましたよね?」と。僕はその「〇〇」というお店を知らないし、そのお客さんも夜学に来たのは初めてなので、本当に偶然。世間は狭い。いや、その「世間」は夜学バーとはほぼ無縁のものなので、「一見無縁な世間同士も実はかなり近いところにある」と言うのがより正確か。
 ところでその、僕が行ったことないほうの大阪の飲み屋さんが面白そうだ。雑貨屋さんとバーが一緒になったようなお店で、学生など若い人に無料で貸し出すというか、企画や営業をやらせているらしい。なんだか聞いたことあるような。夜学バーみたいなもんだろうか。今度行ってみます。

2022/03/11金 17-21j
 僕はかつて中学・高校の国語科教員だったのですが、23〜4歳の時の教え子(当時中2→3)と、24歳くらいの時の教え子(当時中3)がたまたま遭遇。ふたりは同級生で、3年の時は同じクラスだった。なんか笑ってしまう。また、10年ほど僕のお店に(前のお店、またはその前のお店から)通ってくださっている方もお2人ばかり。夜学バーに5年近く来てくださっている方もおり、なんとも珍しい「古参会」のようになりましたが、彼らがみな互いによく知る間柄かというと、そういうことでもなく、皆それぞれにこの場所や僕個人と別々につながっているというだけなので、馴れ合いのようになることもなく、平和だった。この1〜2年くらいのお客さんもいらっしゃったが、たぶんそんなに違和感はなかったと思う。(そうだったらよい。)なんだかんだ、長い付き合いだということは、僕がこの場所をどのように保ちたいかということもわかってくださっている方々ばかりなのである。と言ってもやはり固有名詞は多くなっていくのだが、そういう「よくわからんけどそういう人がいるんだね」という感覚って友達同士なんかでもよくあるし、そんなに嫌うことでもないと思うので、ご寛恕を賜りたく存じます。
「知らない固有名詞」を「知っている固有名詞」に変えていく必要は別になくって、知らないものは知らないまま、「その固有名詞は知らないけど、まあそういうものなんですね、とりあえずわかりました続けてください」という感じで。重要なのはその話が何を言わんとしているのか、であって、そこに登場する固有名詞が自分の知らない人やものであっても、「ああそういう話」と聞き手がわかっていれば何の問題もない。ただ、そういう話し方には技術がいるし、聞く方にもたぶん心がけが必要。場の采配もかなりだいじで、うまいこと成立させるのは容易くはない。でもがんばりたい。楽しいので。
「なんか昔から来てる人ばっかりで自分は浮いていた」という感想は不幸だから、「昔から来てる人と自分のような新参と両方いて、それで別に誰も不快でなく成立している」というのをなんとか目指したい。ご協力いただければ幸いです。

2022/03/12土 17-21j
 お客3名。この日は僕自身がちょっと冴えていなかったかもしれない。失敗したとかそういうことではなくて、単に、生きている健康な人間ゆえのコンディションの話。それでわりと自分は静かだったかもしれない。僕の状態も含めて、いろんな日がある。僕がいつもロボットのように同じ様子だったら、それはそれでつまらない。誰よりも僕がつまらない。でも「機嫌が悪い」みたいな日はまずない。機嫌が悪いってどういう状態なのかがまずよくわからないし、いやな顔するくらいなら営業しない。もしそういう日があったら宝くじ並みの大当たりだから、喜んでほしいし、のちにみんなに自慢していただきたい。もしその時「べつに機嫌が悪かったわけじゃないのに!」と僕が思った場合は、機嫌が悪くなるかもしれない。(なんのこっちゃね。)
 でも、悲しい日は悲しい顔のまま営業するかもしれない。その時はきっとなぐさめてほしいんだと思います。

2022/03/13日 17-21j
 3/11に続き、古い友人が集まった。日ごろ滅多にない。小2からの友達1人と、15年くらいの友達が2人。僕含め4人はかなり仲の良い知己である。そこへ若いお客さんが2人。どうなるかな、と一瞬思ったが、さすが古い友達というか、「プライベートな話が一般性を持った話に飛躍していく」というシーンが何度もあった。
 テクニックっていうか、僕がよくやることなんだけど、狭い話をいかに一般的に広げていくか、というのはある種の腕の見せどころ。抽象度を上げるといいますか。それがうまくいくと、「内輪話を聞いているうちに普遍的なことを考えさせられていた」という状況になって、鮮やかなのだ。そしてさらに「いつの間にか自分のことを話していた」にもなる。逆の立場から言えば、「内輪話をしていたら、いつの間にか他人のプライベートな話を聞いていた」ということになる。帰納と演繹の繰り返し。本質を何度もターンする。具体性の高い話がすなわち悪いわけではない。
 そういうの(どういうの?)が知性だと僕は思っていて、個人的にはとても楽しかったです。

2022/03/14月 17-21j+まちくた
 本来はお休みにするはずだったが、新潟で飲み屋さんをやっている友人が「この日なら行ける」と言うので、急遽開けることに。せっかくだから(?)まちくた氏にも来てもらった。
 新潟在住2人、北海道在住1人、東京在住6人、そして夜学従業員が3人(←重複あり)、高校生が2人(←重複あり)。なんだかすごい日だった。まちくたさんじゃないほうの高校生は初めて来てくださったのだが、いいときに来たと思う。持ってる。ちなみに未来の話をすると、彼が二度目に来たときは他のお客さんはいっさい誰も来ず、僕と数時間サシでお話しする会になった。それもある意味で神回。持ってる。
 新潟のお店というのは「ぺがさす荘」というので、僕は新潟で一番すごいお店だと思っているのでぜひともみなさんぜひ。その彼をして「夜学バー客層やばい」と言わしめたのが僕はほんとうに嬉しかった。
 あんまり「客層」という言い方は好きじゃないんだけど、ここでは「素敵なお客さんが多い」という単純な意味のはず。みなさんのおかげです。ぺがさんは後半、連れてきた弟子(!)とお店の隅のほうであれこれ語っていた。それを小さなラジオとして聴きながら他のみんなもあれこれと。いい感じでした。
 北海道の人は、札幌で間借りのお店を始めたそうで、名刺を置いてってくれた。夜学バーの名刺を札幌でばら撒きまくってくれている大使でもある。ありがたい。彼のお店にも早く行きたいものだ。

2022/03/17木 15-21j
 まちくた氏が同級生を連れて。着々と高校生に侵食されていく。もっとやれもっとやれ。できるだけ「10代寄っといで」と言わず、運と嗅覚に恵まれた人間が自然に寄ってきてくれたらいいなと思っている。ここは子供のための場所でもなければ、大人(とは?)のための場所でもない。いいやつのための場所なのだ(声高)。何歳だろうが関係ない。いいやつかどうか、のみ。いいやつとはなんだろうか? もちろん、それはこれまでに培われた「夜学バー」というお店の価値観が判断する。僕個人の判断さえ超えて。(それが理想ということです。)
 連れられてきたその子はcali≠gariが好きらしく、いやV系好きの中でもカリガリ好きな人はやっぱり、なんというか、ね。僕もカリガリ好きだし、友達のカリガリ好きな人の顔を思い浮かべると、なんか僕は嬉しくなるんですね。お帰りの時にちょうど『発狂チャンネル』がかかっていて、「都内で発狂チャンネル流れているバーはここだけだと思います」と。うむ、V系バー(?)とかなら流れてるかもしれないけど、確かにあんまりないだろう。あったら教えてほしい。行くので。
 ガチャガチャま〜わる発狂チャンネル、しっかり設定してください。(先生!)
 後半、なんというか、人間関係の難しさなどについて話す。いろいろ難しいけど、どんな場合にもよき縁は末長く続いてほしいと願います。
「用事まで5分あるのできました!」という方、5分で40分ぶんぐらい(すごい早口で)喋って、水だけ飲んで1000円置いて出ていかれた。1時間くらいして戻ってきて、トマトジュースを召し上がり500円置いていかれた。いろんな利用法があります。

2022/03/18金 17-21j
 雨。客足悪し。金曜というのに実に静かで、20時くらいまで1対1でぽつぽつとお話ししていた。そこへ2人づれのお客さん。「前に一度来たことがあるんですけど、たまたま近くでご飯を食べていて、そういえば近いなと思って」とのこと。とても嬉しい。会社の話など聞く。「前職は、松下村塾だと思って入社したら新撰組だったんですよ! 現職は、麦わらの一味だと思って入ったら、幻影旅団だったんです!」なんのこっちゃね。
 終わりがけ、「久しぶりに会社が早めに終わったので!」と、急いで一杯だけ飲みに来てくださった方。はあ、嬉しいですね。とてもよい夜でした。

2022/03/19土 17-21j
 雨。14日に初めて来てくれた高校生が二度目の来店。「二度めは、ずっと」と言いますが、やはりちょっと安心しますね。いちど再会できたら、また何度でも再会できるような気がする。できない時だってあるだろうけど。
 この日はそれからお客なし、1日の売上がなんと500円。いやー、これこれ。これですよ。ギャンブルの醍醐味というか。僕がパチンコも競馬も必要としないのはこういう商売してるからなんですよね。土曜の夜に高校生とサシで4時間くらい喋るって、これはほんとうにかけがえのない500円ですね。半分ヤケで言ってますが。
 話題は多岐に渡り、僕が喋りすぎたかなと思う瞬間もあったけど、相手もさるもので、的確なコメントをシュッとくださる。そして自分の思ったことや、経験を話してくれる。おかげで一方的になりすぎることがない。そういう人なので、「自分もこのお店でなんかやってみたい」という申し出を快諾。なんかやってもらいます。とりあえず22日に見習いでカウンターに入ってもらうことにした。学年が変わる前に「実績」をつけておけば、一生言えますからね。「高3からやってます」より「高2からやってます」のほうがバリューがある。
 なんてこというと、「アルェ〜、ジャッキーサァン、年齢差別ですカァ〜〜??」とか言われるの怖いですが、ちょっと違うのです。それについては今、ちょっと長めの文章を構想中。
 軽くだけ書くと、ダブルスタンダードっていうのは、「条件(入力)が同じなのに出力が違う」ってことだと思っていて、「条件が違う時に出力が違う」ってのは、当たり前のこと。大事なのは、「その時、どの条件に焦点を当てているか」ということを都度自覚していること、なんだろうな、とか。いやこれは説明するの難しいし、まだまとまってもいないので、これはメモ程度のものとして。
「今って、年齢に焦点を当てる必要ありますか?」って場面が、ちょっと多すぎるよね、みたいなことを僕は言いたいのかもしれません。

2022/03/20日 18-21j
「まん延防止等重点措置」による時短営業も明日で終わり。最終日は朝から晩まで武富健治先生の名作漫画『鈴木先生』について話す会をMJK(高校2年生女子)にやってもらうので、実質は本日が最後。
 このお店は(特にこの2年は)お客が少なくてほぼ混まないけど、日曜の夜はそれに輪をかけて普段からまず間違いなく、いっつも静か。でもこの日は祝前日だからそれなりにお客があった。
 平日を忙しく、たぶん土日にたっぷり寝て、日曜の夜にふらりと寄ってくれるような、若い男の人。異動で地方に行くことが決まっているけど、いつ行くのかが定まらない。いなくなったら淋しくなるが、時おり東京に来る際には寄ってくれるのだろう。動かないお店、人が動く。しばらくは定点としてあり続けたい。(いつまでかはわからないので、ちゃんと来てね。)
 高校生男子(三度め)くる。こうなってくると、もうこんなふうに特別な書き方をする必要もない。いて当たり前、ということになるから。最近とみに、当たり前に未成年が店にいる。まちくたさん(高2)が呼び寄せている部分は実際ある。ありがたい。この流れはさらに大きくしていきたいので、みなさまぜひご協力を。
 四谷三丁目の若手名喫茶「私の隠れ家」から紹介されてきたという若い女子ふたり。時間オーバーで歓待できなかったが、修士で同じ研究室(物理)だったという、会社員の方と博士課程の方。途中で人生が分かれたように思えるが、友情は続く。善き哉。

2022/03/21月 10-20鈴木先生大激論会(鈴木戦争)
 10時から20時までの10時間、まちくた氏がずっとカウンターに入って、ひたすら漫画『鈴木先生』の話。楽しかった。何年か僕も「鈴木先生精読会」というのをやっていたけど、やはりこの漫画については語ることが無限にあるし、頭もものすごく使う。語り合うたびに新しい発想が自分の中に芽生える。強度すごい。企画してくれてありがとう。
 夜、作者の武富健治先生と1時間くらいZoomをつないでおしゃべり。こうなるとどうしても「作者と聴衆」という「1:多」の場になってしまって、「質問の応酬」になりがちになる。Zoomだとそれが限界というか、むしろそれに向いた方式として割り切って利用したほうがいいだろう。個人的には!武富先生とお話しするときはフリーテーマ(フリートーク)のほうが、どこまでも遠くに行けて楽しい。ちなみにこの「個人的には!」というのも『鈴木先生』が元ネタです。めっちゃ好きなセリフ。
 また次回やると思いますし、ただ武富先生を囲んでお話しする会もやりたい。やりましょう。ハニワットもよろしくね。

2022/03/22火 14-20自習室、-24j
 14時から20時まではまちくた氏による「自習室」。小中高生またはそれに準ずる存在の人に来てほしいので、春休みに何度か開催。こういうのはぜんぶまちくた氏当人による発案で、僕が企画したりお願いしたものではない。ただ、僕がやってほしいことに関しては「それやって! 絶対やって!」と言うし、あんまりやってほしくないことについては「うーん、まあ、いいけど、ねえ〜。それだとこういうふうに見えちゃうからな〜」と難色を示したりはするので、何もかも自由にやらせているわけではない。夜学バーらしさ[要出典]が損なわれない範囲であれば、なんでもやりたいことやってほしい。持ち込み企画大歓迎です。難色を示されてもくじけないでね!
 20時からは僕が登板(当番)。自習時間は持ち込みOKなので、日本酒持ってきて昼から大いに飲んでいた(僕もご相伴)人もあり。高校生以下も二人ばかり。長野から来た女の子、京都から来た男の子、高校時代の担任の先生が北海道から上京してきたので連れてきた、などバラエティ豊かな時間になった。ここで「など」に含まれたからといって、「自分はバラエティ豊かではない!」と拗ねないでいただきたい。特筆することのないバラエティ(多様さ)というのはあるのです。たとえ話をしましょう。
 夜学バーは非常に良いお店だと(個人的には!)思いますが、たとえばあなたがテレビや雑誌で夜学バーを取り上げるとして、どんな見出しをつけますか? たぶんキャッチーなものは思いつかないでしょう。僕にも思いつきません。だから長文ばかりのこういうホームページを作るしかないのです。よくわからない、短い言葉で表現できない、取り立てて書くべきことのないものこそが、めちゃくちゃ魅力的だという場合は、ものすごくよくあるのです。

2022/03/25金 15-24j
 静かなる金曜日。男性が4名。顔ぶれによって、またあらゆるコンディションによって、場の雰囲気は流動する。今夜はちょっと「男っぽい」感じだったかもしれない。別にうるさかったり、下品だったりするわけではない(それは僕の美意識がゆるさない)。だけどなんだかそんな時間もある。そこにもし、またぜんぜん違う存在の人が入ってきたら、また緩やかに場は変わっていくのだろう。この夜はそういうことがなかったので、ゆっくりとそのような色でした。
 15時開店にしていても、20時くらいまではまったくお客がなかったりすることが、ほとんどである。5時間僕は何をしているのか? いろいろなことをしております。別に家でもできるようなことを。だったらいっそ20時開店でもいいのだが、その5時間に、ひょっとしたら何かが起こるかもしれない。その機会損失を恐れる貧乏性で、ついつい早めに開けてしまう。疲れるんだけど、その可能性をみすみす捨てたくもない。だけど体力も大事だし、他の場所にも行きたいし、悩ましい。まあ、何が言いたいかというと、早めの時間は人が少ないのでよかったらおいでくださいまし。

2022/03/26土 15-24j
 お客3人でゆったりとしていたところへ、「6人大丈夫ですか?」という来客。「ろ、ろくにん……?」と戸惑っていると、「じゃあ5人、5人で!」みたいに、値切り交渉ならぬ人切り交渉をしてくるのが面白くて、「どうぞ」と通してしまった。8席しかないところに3人+6人だと定員オーバーだが、5人なら入れるので、計算は合う。そこで先にいたおひとりがお帰りになったのと、なぜか実際お店に入ってきたのは4人だったため、いったん計6名。しんき4人のうち2人はけっこうすぐに退店し(近隣の別の店に移った)、結局は4人。ちょうどよいサイズに落ちついた。こうやってものごとは最適化されていく。
 話を聞くと、夜学バーの対極にある「界隈」(界隈という言葉自体が、夜学バーとは無関係である、そうありたい)の人たちで、ご近所の夜学バーとは対極にある(と僕が勝手に思っている)お店に、6人のうち4人は結局向かったのだそうな。
 どうやら彼らは夜学バーのことを、もうちょっと「わちゃわちゃ」とした、「ウェーイ! おれたち面白いニン、ゲーン! 学習最高〜v('ω')v ってかmixiやってます?」みたいなノリの店だとイメージしていたらしく(個人の妄想です)、「あっちのお店のほうが楽しいだろうな」と的確に思って、2人は出ていったというような事情、だと思う。そのうちのお一人はあんまりその「界隈」とは関係がないらしく、たまたま誘われてきたというような感じ。4月から小学校教員になるとのことで、僕も元教員だしもうちょっと話を聞いてみたかったが、あっちに友達がいるということで行ってしまった。
 残ったおふたりは「あ、自分はもうちょっとここにいたいっす」みたいなことを、ハッキリと言ってくれて、僕は死ぬほど嬉しかった! ありがたいことだ。ものごとはそうやって、好みと意思によって最適化されていくノデアル。
 その後はゆったりといろいろ話せて楽しかった。みんないい人たちだった。

2022/03/27日 11-18f、-24k
 f氏は4月から社会人(会社人)、k氏は4月から副業不可、といった事情で、まさに学期末、2人ともひょっとしたらしばらく夜学バーには立たないかもしれないので、ここは顔を出しておきたいな、と思っていたのだが、「顔を出す」みたい動機で行くのは性に合わず、いろいろ考えた結果、持ち前の「欠席力」を発揮することにした。僕のような「お店の中心人物」は、いないほうがいい時だってあるのだ。

2022/03/28月 14-20自習室、-24j
 まちくた氏による自習室。高2ふたりが中3から数学を教わるという非常に素晴らしい空間が現前していて面白かった。僕もちょこちょこ参加。みんな女の人だったので、女子校の先生をしていた頃を思い出した。あーこんな感じこんな感じ。テスト前、適当な空き教室で、よくこうやって遊んでた。なんか梅干のビンとか持ってる子がいて、机の上に仰向けで寝ながら「食べる?」とか言って、もらって食べたり。元気かな。
 その傍らでリモートワークしたり、終えてお酒を飲んだりする人もいて、よしよし、こういうことだ。この世ような場になる可能性を、じわじわともっと高めていきたい。よのなかをよくするぞ。
 夜は3名ほど来客ありゆったりと。

2022/03/29火 15-24j
 出会ったころは18でも今はもう19。そのうち20になり、30になる、はず。永く友達でいられたらいいなと思う。
 たまにいらっしゃって、けっこういつも、このお店のことを褒めてくださる方がいる。めちゃくちゃ嬉しい。どれだけ褒められても褒めすぎることはありませんので、ぜひ褒めてください。ちなみにそのかたは、「こういう雰囲気の空間をつくるのは本当に難しい、すごいですよ」と、いちばんうれしいことを言ってくださる。おだてても何も出ませんよ! と思うが、それどころか、日高屋の餃子券をくださった(別にその人は日高屋の中の人ではないらしい)。高校生にもあげてた。わーい。

2022/03/30水
 番外編。4月から遠くまで進学する友達に、あふれる幸せを祈るよ。僕らの住むこの世界では太陽がいつも昇り、喜びと悲しみが時にたずねる。ちょっとだけ勉強面で関わった高3と、気づけば5時間くらいふたりで話していた。せっかくだから夜学バーで。場所があるって本当にいいもんだ。いってら。

2022/03/31木 19-24j
 今年度最終営業。19時からと遅めの開店だったけど、高校生2人と、遅い時間に酒飲みが一人。なんかちょうどよかったな。来年度もよろしくお願いいたします。

2022/04/01金 15-24j
 春休みということで早めに開ける日を増やしていて、しかも本日は夜学バー5周年、そして金曜日! なのですが、いつも通りにゆったりとした営業。ワアワアしてなくてよかったです。

2022/04/02土 14-20自習室、-24j
 まちくた氏の自習室、夜は僕。昼間、「とりあえずお店が開いていることだけホームページで確認し、自習とは何かということについてはとくに考えずにやってきた二人組」がご来店。居酒屋の延長でワアワアしていたのでちょっと声量を下げていただく。日本の人というものは授業中だろうがなんだろうが空気によっては大声で喋ってはばからないということは、学校の生徒だったことがあり学校の先生をしたこともある僕はよく知っている。
 声の大きい人に対して、最近は「オーセンティックバーなので」という言い方をわりとする。そういう時だけオーセンティックバーになる。オーセンティックバーがなんなのかはよくわからない。夜学バーは絶対にオーセンティックバーではない! と言い切れる人がもしいたら、ぜひお話を伺いたい。
 学期初めってそういうものなのか。日中はあんまりお客なく、夜もだいぶ静か。今日は「ジャッキーさんが夜学バーを初営業して5周年」なので、コアなファンがくるか? と思ったら、なんとヴーヴ(シャンパン)を差し入れしてくださった方が!「適当なタイミングで開けてください」とおっしゃられたので、お客が少なかったこともあり、とりあえず冷蔵庫にしまっておいた。今も冷蔵庫の中にある。いつ開けよう。1.2号店(京島店)の開店に合わせようか……どうしよう。
 夜学バーでは「イベント感」をできるだけ排除したくて、周年だからってあんまり周年感を出さないようにしようと努めているし、いわゆる「抜きもの」(祝い事のシャンパンやワインなど)も置かないできた。最近はドラえもんシャンメリー(もらいもの)を置き始めたし、ボトルワインも一応あるけど、「シャンパン!」みたいなのは今後もやらないと思う。
 でも京島店の方では、あってもいいのかも。湯島は湯島、京島は京島で。なんかちょっぴり違うことがしたい。
 湯島の夜学バーは交通の便が超いいので、「あらゆる地域から人がやってくる」お店。京島店は、交通の便が微妙(悪いわけではない!)ので、「近所に住んでる人」をある程度、お客として捉えなければいけない。「遠くから来る人」との比率が半々くらいになったら最高だなと思っております。そういうのもあって、ちょっと色を変えたいので、いちおうヴーヴとシャンメリー持っていきます。自分で仕入れてまでは置かないので、シャンパンを開けたい人は自分で買ってきて、原価の5倍くらいでおろしてください^_^
 また別の人が、日本酒を一本持ってきて、ほぼ無言でカウンターに置いて、そのまま帰って行かれた。さりげないお祝い? ありがたいです。
 古い友達も来てくれたし、夜中は時おりおいでくださる名も知らぬ女性と2人きりでいろいろ話す。「好きな色」についての話がとくに印象深かった。好きな色はなんですか? とたずねられたので、正直に答えてあれこれ話して、「好きな色を人に聞くの面白いですよ、ぜひいろいろな人に聞いてみてください。その人の核心が見えてきたりもします」的なこと(意訳)をおっしゃるので、返す刀(?)で「ちなみに好きな色は?」とたずねると、「教えるわけないじゃないですか!」ズコー。確かに。


2022/04/07木 17-24j
 4月3日から名古屋へ(親の顔を見がてら)研究旅行。数日お休みし、この日帰ってきてダイレクト営業。だいたい僕が遠くから帰ってきてそのまま開店するとお客がほぼ来ない、というのが定例ジンクスなのですが、今回は思ったより来客あり。
 藤子不二雄A先生の訃報は新幹線の中で知りました。1週間ほど何も言えませんでした。藤子アニメの歌はなぜか聴くことができたというか、むしろ聴きたかったので聴いておりました。おかげでさみしくなかったというか、みんなと一緒にいる感じがした。
 あるお客さんは、「ジャッキーさんも一杯」と僕にお酒(チューダーにした)をごちそうしてくださって、ご自身は冷えたズブロッカをストレートでクッと飲み、それですぐにお帰りになった。きっとあまりお時間なかったのだろう、それでもわざわざやってきて一緒に飲んでくださるというのは嬉しかった。言葉よりも、一緒にいてくれることが僕の一番求めていたことなんだと思う。だって心細いんだもの。すべてのみなさま、まだ見ぬ方も含めて、ありがとうございます。

2022/04/08金 17-24j
 22時くらいまでお客なし。こういう日が最近多い。あるいは、22時以降誰もいない、という日も多い。ずっと誰かいる、という状況は見られなくなっている。
 3年ぶりくらい、という方がご友人を連れて。A先生を偲んでくださる方もあり。夜中は若い女の子と、男の子。男の子のほうが「話を聞いてほしい」というので、相談(?)にのった。こういうふうに「利用」されるのは嬉しい。せっかく僕と知り合ったのだから使い倒してほしいものだ。しかし、もし利用されるだけならさみしい。そういうのもバランス。

2022/04/09土 17-24j
 この日のことはあまり覚えていない。なぜだろう。お客が4名あったことはデータでわかる。印象が薄かったというのではたぶんなくて、僕の記憶がいつもまだらで、混濁しているというだけ。
 
2022/04/10日14-2030RMP、-24j
「ルージュマジック^_^プリキュア」第3話。熱はどうしても散らばっていってしまう、とは言いますが、3回めにして早くもお客僅少。そのせいか、不完全燃焼っぽく、かつ、何か散漫なところが(僕の目には)見受けられたぞ。しかし僕にとっては非常に良き時間だったし、人の少ないぶん密度は濃かった。ありがとうございます。
 本人たちからの文章は、届き次第特設ページに掲載いたします。更新のお知らせはトップページ「最新情報」に。
 14時から24時までで、お客は4名。男女半々、10代から70代まで幅広く。
 あるお店には、「お客さんの満足度は、お客さんの喋った量に比例する」という教えがあるそうな。それはそうなのかもしれない。「喋る」のは「気持ちいい」から。夜学バーは(あるいは僕は)「全員が同時に気持ちいい」ということは素晴らしいと思うが、「一部の人が気持ちいい」「持ち回りで気持ち良くなっていく」ということは特には良しとしない(悪いとは言わないし、そういう瞬間を排除したいわけでもない)。
 喋ると気持ちいいので、「喋る」ということが許されると見るや、「喋る」ということは止まらない。しかし、誰かが喋っている時、その場にいる他の人は喋っていない。「喋っている」人はまず間違いなく気持ちがいいが、「喋っていない」状態の人が気持ちいいかどうかは、わからない。「喋る」ということをする人は、常にそのことを意識していなければならない。と、僕は思うので、「店主のこだわりが強い店!」みたいに言われるのでアロー。
 もう一回読んでくださると幸いです。

2022/04/13水 18-21j
 3時間営業。20時半くらいまでお客なく、今日はグランドスラムかなー、と思ったら、終わりがけに宝石展(科学博物館)帰りの方が2名。Twitterに「(21時までにすべりこんでくだされば)22時くらいまでは営業します」みたいな意味のことを書いたので、それをご覧になったらしい。まさに「他愛もない」ようなお話をした。こんな日も良い。どんな日もだいたいは良い。

2022/04/14木 17(19)-24j
 19時からの予定だったが、雨なので、17時からにした。なぜ雨だと時間を早めるのかというと、雨だとお客が来ないので、少しでもお客が来る可能性を高めたかったから。結果、20時から21時半までにかけて計2名の来客があったが、それ以外の時間はまったき孤独だった。雨といえば夜学バー。雨といえば夜学バー。そういう条件反射をみなさま身につけていただきたい。本当に来ないんです、雨降ると、あるいは「台風がきます!」というニュースがあると。本当に本当に、そういうものなのです。それは仕方ないことなんだけど、あえて逆らう人たちがもうちょっといてくれるといいのにな。
 チューダーや、A先生がよく飲んでいたとどこかで見た「麦焼酎のウーロン茶割り」を飲みながら、話す。こういう小さな弔いが、日本中で、あるいは世界中で行われているのだと思うと、ささやかに、壮大に嬉しい。

2022/04/15金 19-24j
 引き続き雨。お客4名あったので、ここ2年の状況を考えれば少ないわけではない。多くはない。静かにやっていた。
 わりと理屈っぽいお客さんがいて、その人と対峙すると僕もかなり理屈っぽくなる。「もっと理屈っぽくやってやる!」という対抗意識かもしれない。僕も彼もそのけんか(?)をけっこう楽しんでいると思うのだが、傍らで聞いている人はどう思うのだろう? こっちは「喋っているから気持ちいい」のだが、その時に「喋っていない」人は、どう思っているのか、わからない。だから様子を見つつ、どこかのタイミングで、それをやめなければならない。それを見誤ると大失敗。じゃあ最初からそんな「けんか」みたいなコミュニケーションをしなければ良いじゃないかと、思わないでもないけれども、しかしそれはそれで面白くない。ちょっとは面白いやり取りをしている自負があるから。そのせめぎ合い。難しい。今回は、ちょっと長かったような気もするが、それなりにちょうどいいフェードアウト(カットアウトかも?)だったと、僕のほうでは思っている。
 夜学バーは開業からずっと「終電くらいまで」を営業時間としている。すると「終電を気にする」とか「終電を逃す」といったことがよく起こる。別に何時に帰ってもいい(許される)ような人は、「終電で帰るかどうか」を考える。迷う。悩む。「帰りたくない」と「帰ったほうがいいのかもしれない」とがぶつかり合う。
 そういう人がいると、とりあえず終電の時刻をこっちでも把握して、何時何分までにこの店を出れば間に合うのかをシミュレーション。会計は済ませ、意志一つで間に合わせられる状態を作る。気持ちは「帰りたくない」なのだ。それは伝わってくる。しかし「帰ったほうがいい」という事情もある。ただ問題なのは、「帰らないほうがいいかもしれない」という激しい予感。
 それは双方が感じている。だけど僕にも事情はある。今度は、もしもその人が終電を逃した場合、どうするのかをシミュレーションする。タクシーや自転車で帰るのか、カラオケやネットカフェに行くのか、一晩中どこかをうろつくか、朝までここにいるのか。
「朝までここにいる」ためには、僕が一緒に朝まで付き合うか、鍵を渡して(セキュリティという概念を信用で破壊して)「好きな時に帰っていいよ」と言うか。ただ、「帰らないほうがいいかもしれない」という予感は、もちろん前者寄りの状況に基づく。つまり「我々はまだちょっと話し足りない!」というやつ。
 しかし、しかし。「話し足りない」からといって、終電を逃して「朝までここにいる」ためには、もうちょっと超えるべきハードルがある。その「我々」の性別、年齢、家庭の価値観、その他のあらゆる事情が阻む。当然「明日の予定」だってある。「健康」も。
 折衷案は、「ある程度の時間まで話して、その後はタクシーや自転車で帰るか、ネットカフェなどに入店する」とか。大抵の人はこれを選べるが、現実にはこれが選びにくい状況の人もけっこういる。
 なんにしても、その「終電までのわずかな時間」には、上記のようなあらゆることが頭を駆け巡る。自分は帰りたくないが、相手はどう思っているのか。迷惑になったら嫌だけど、きっと相手だって名残惜しいと思ってくれていると信じたい……。それにもしかしたら、これからの数時間がかけがえのない時間になるかもしれない、だけどその時間は、これからの数時間でなくても、「いつかの数時間」でもいいのかもしれない、ああーーーあーあーあーもう、わからない! パーン!
 照れ隠しもありまして急にオタクになりますが『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』という映画でシャア=アズナブルという33歳の男性は13歳(改めてこれマジで? 17歳くらいに見えるが)のクェス=パラヤという少女が銃を構えるその手をとり「行くかい?」とだけ言ってそのまま連れ去ってしまうのだ。初対面で。あのシーンはやばい。気が狂っとる。名作なので是非みて。
 別にそのシーンを思い浮かべたわけではない(今思い出しただけ)が、そういうわけのわからないことだってあっていいよなとは思います。
 僕自身の話をすると、あれは16歳の夏。北海道の美瑛駅で夜、ホームへ向かう改札をくぐろうとしたら謎の中年男性に声をかけられた。「美瑛の丘はめぐったのかい?」とRPGみたいな質問をされた。「いいえ」と答えると、「それはいけない! 明日までこの街にとどまるべきだ。今夜はここ(駅舎)で一緒に寝ようよ!」と言う。は? と文字通り固まってしまったのだが、よくよく聞くと「美瑛の丘を巡らずに出ていくのはもったいない。今夜は京都から来た大学生と一緒にここで寝ることになったから、君も一緒にどうだ、3人で一緒に寝ようよ!」という話であった。確かにそれらしき青年が奥にいる。いや、だとしても、何があるかわからない。殺されるかもしれない。怖すぎる。無理。知らない人について言っちゃいけないって先生が言ってた! パーン!
 あらゆる思考が頭の中を駆け巡る。ここで僕の人生は決まってしまった。「このおじさんと一緒にいたほうが面白いだろうな」と思って、首を縦に振ってしまったのだった。もちろんただ「面白かろう」というだけでなく、後付けではあるが、そのおじさんがあまりにも僕にとって「信用できた」いや、「信用したかった」感じがしたのだと思う。その晩のことは永遠に忘れない。こうして文章にするのも何度めだろう。人にもずいぶん話した。いくら話したって飽きないくらい大切な思い出である。結果論に過ぎず、そこで殺されていたら元も子もないので、美談にしすぎるつもりもないが、でもまあちょっとは美談だと思う。単に僕は賭けをして、それに大勝したのだ。それ以降、僕は人生をギャンブルにしてしまった。おしまい。
 そういう経験が人生の核にあって、それを誇らしくも思っているから、僕はあのおじさん(ミスターと呼ばれている)のように「美瑛の丘はめぐったのかい?」と言ったりするし、シャアのように「行くかい?」と言うこともある。
 人はじつに、決断というものを、しなくてはならない。「帰りたくない」という意思と、「帰らなくても本当に問題はないのか」という点だけを確かめたら、堂々と決断を迫る。
 人格とは決断の積み重ねである。何を選択し、決断したか、ということが「その人」なるものを作り上げる。その瞬間に貢献できるなら、一日くらいは寝不足でもいいよ。

2022/04/16土 15-24j
 珍しく早い時間からお客が2名。20代にして「ジンの品揃えが日本一」というお店を経営する方に、最近はまっている(名古屋で入荷してきた)メスカルジンやライシージャを飲んでいただく。お酒に関する知識もセンスも表現力もすばらしい。さすがであります、勉強になりました。彼は17時から近所で用事があったそうで、その前に寄ってくれた。終電のとても早い(9時とか?)方も16時台からおいでくださった。全然お客がないとつらいけど、たまには早めに開けるのも必要ですよね。
 前日の忘れ物をとりにきただけの人や、日本酒の差し入れだけしてスッと帰っていかれた方など、出入りはけっこうあったけどあんまり席は埋まらない。ゆったりゆったり。22時くらいにお店が空っぽになったけど、そのあとで計2名ご来店。いろんな動きがあって面白かった。こういう醍醐味みたいなものが、だんだん戻ってきているのは感じる。客数や売上だとまだまだだけど。

2022/04/17日 18-24j
 なんだかとても良い日だった。なんだかんだ、日曜の夜の営業はいちばん好きかもしれない。お客はだいたい少ないけど、だからこそというか。ゆっくり、しかもなんだかリラックスして話せるような。それは「日曜日」というものがわれわれに与える何かのおかげかもしれない。
 昼間は浅羽通明先生が中心となって星新一を読む会をしていたんだけど、その時に忘れ物をした、という方が夜になって再来店。毎月このお店にはやってくるけれども、いつもはソフトドリンク。今日はついでというのもあって、たぶん初めてお酒を飲んでくださった。すごく特別な感じがした。キルホーマン(高級ウィスキー)を一杯だけ。おいしそうに味わってくださった。
 バーちゅうのは、やはり「異界」でして、生活感がありすぎちゃいけない。いや、あったらあったで名店って場合もあるけど。基本的には。僕はこのお店を「日常の中の非日常」にしておきたい。決して「非日常の中の日常」になってはいけない。うまいこと言ったようなかんじだが、たぶん伝わらないだろう……。えーっと。
 行くこと自体は日常なんだけど、お店の内部は非日常でありたい。一方で、行くこと自体が非日常で、お店の内部が日常っていうようなお店もけっこうあると思うのだ。
 ※この辺は言葉の捉え方でニュアンスが変わってきますね

2022/04/20水 18-21j
 水曜は夜に野暮用があり、最近は3時間営業。この短い時間にも開けていればお客はある(ないこともありましょうが)。
 お客は計4名。うち3名が初めておいでの1グループで、実にめずらしい。通りすがりに「夜学バー」の文字を見かけて、寄ってくださったとのこと。漫談家の先生と、鉄道芸人さんと、美術会社の方と。すっかり気に入っていただいて、「YouTubeの撮影場所として使ってもいいですか!?」とまで。酒席を通り過ぎるだけでなく、ぜひ実現してほしいところ。
 夜学バーのショップカードには尊大なことに「有数の文化度」とあります。これは自負しておかねばならぬ、というか、そういうお店に僕は通いたいので、そこだけは担保しておきたい。文化とは何? ってのは、さておいて。

2022/04/21木 13-24j(京島店

2022/04/22金 17-24j
16、17歳の人たちが4人。成人が4人。若い人から多くのお金はとれないので、お金ある方よろしくお願いいたします。

2022/04/23土 17-24j
 前半数時間は一対一。途中から2名に増える。土曜の夜だけど今日はそれだけ。売上は3000円くらい。孝行したい時に夜学バーはなし。よろしくお願いいたします。

2022/04/24日 15-24j
 お客は3名。静かに延々と話す。
 約1000キロの遠方からいらっしゃった方と、まったく偶然に、互いに知る方がご来店。世の中は意外とうまくいっている。

2022/04/25月 17-24j
 尾崎豊の命日(1992年なので、30年前)。お客は3人か4人。なぜかあんまりよく覚えていないので、思い出したらまた書くかもしれません。

2022/04/27水 18-21j
 3時間営業。お客1名。

2022/04/28木京島店

2022/04/29金 15-20強化自習室まちくた、-24j
 ここんとこお客が僅少。この日は「夜学集会」の面々が3名、昼の「強化自習室」中に6名ご来店。20時以降(つまり僕の時間)は新規来店なし。
 いろんなことは僕の個人ホームページへ。(探すとすぐに見つかります。)

2022/04/30土 20-24j
 お客3人。来店者数が少ないと、「男性のみ」とか「女性のみ」の日が増えてくる。男子校っぽくなったり女子校っぽくなったりする瞬間がある。こちらとしては学校の先生を疑似体験している感覚も少しある。(女子校は勤務経験あるので男子校でも働いてみたい。)
 名前も知らない相手でも、ある程度長く同じ時間を過ごすと「ノリ」や「リズム」みたいなものが生まれたりする。そこに原初的ななんてろかんてろ

2022/05/01日 20-24j
 お客は2名。前半は、数日前に人に連れられて初めてお越しの方が今度は1人で。このまま気に入ってくだされば幸い。後半は、なんと2年くらい前に近所の食堂で真夜中にお会いした方が。ゆっくりと魯迅の話をしたり漢詩を読むなどした。

2022/05/02月 20-24j
 hideと忌野清志郎の命日。シャッフルで流す。普通の日だけど連休のさなかだからか、それなりのお客……と言っても5名。本当にここんところは、維持が難しいくらいに儲からない。不景気や原価高、円安とかもあるんでしょうか? 店内が平和ならそれでいいんだけど、そう言ってられるのも永遠ではないですからね!

2022/05/03火 15-24j
 9時間営業。憲法記念日で祝日。お客は5名。
 削ぎ落としつつ、広げてゆく。試行錯誤をずっとしている。
 1年前に初めておいでくださった方が、「ふと思い出して」とご来店。そういうことが本当に嬉しい。その時の記憶が「良いもの」だったから、再びおいでくださるのである。
 ただし、これは必ずしも美しい話とばかりは限らない。初回たまたま、「若い女の子相手にべらべら喋れて気持ちよかった」から、その記憶を頼りに再来店する場合もある。原理、構造は同じ。僕の仕事は、「そういうのは許しません」という態度をじわじわと取っていくこと。できれば初回からもっと防げるようになっていきたい。努力はしていますが、まだまだ。課題。

2022/05/04水 18-21j
 お客1名。初めての方。「ブランキージェットシティを好きな不良は存在するのか」など語り合う。「アルコールが飲めすぎてお金がかかる、どうしたら良いか」というご相談を受けたので、いろいろ話したり試したりした結果、冷たいものはグイグイ飲んでしまうので、ウィスキーのお湯割りあたりだとゆっくり飲めるし度数もそれなりにあるので良いと暫定的に。美味しいと気に入ってくださった。デュワーズのお湯割り。新潟駅南の「カフェ・ド・ラぺ」で覚えた味。

2022/05/05木京島店

2022/05/06金 20-24j
 6名。ゴールデンウィークは特に繁盛もせず、こともなく過ぎていった。平熱の美学。←このコピーは僕の影響がちょっとはあるだろう、とこっそり書いておく。
 夜学バーのたくさんあるテーマの一つに「理性」というのがある。お酒を飲むというのは、理性を際立たせるためである。研ぎ澄ますために飲む。「呑まれる」ためではない。飲めば飲むほど、理性を強く発揮させねばならない。じゃないとバランスが取れない。飲酒とはバランスをとる練習なのである。
 酒を飲めば理性を失う、というのは嘘で、酒を飲むといろんなことが弱まり、弛緩するので、そのぶん理性によって補わなければならない。本当は逆なのである。(と僕は理解することにしている。)真っ先に理性をカットする人もいるんだろうが、こちらは大変困るので、最後まで理性だけは手放さないでいてほしいものです。

2022/05/07土 14-2030RMP、-29j ※庚申の日
 まちくた&かなみさんによる「ルージュマジック^_^プリキュア」営業、ですがかなみさん無期休養につき「夜学集会」よりモエさんがすけだち。(余談ですが岡田淳さんの『放課後の時間割』に入っている「すけだち」というお話がとても好きです。)
 夜学集会というのはダチュラフェスティバルというお祭りを8月に行う高校生たち。夜学バーで結成されたというだけで、下部組織とかではありません。名前をつかってくださって嬉しい限り。
 14時から29時まで、怒涛の15時間営業。くたびれました。RMP中は10代の若手も数名。夜はめずらしく満席近かった記憶(7月に書いてます)。夜中は近所で飲んでいたらしい方々が3名(親子含む)おいでになり、さみしくない営業ではありました。
 面白かったのは、この日偶然に顔を合わせたお二人が、「ある学校のかつての学生と事務員だった」と唐突に判明したこと。当時とりわけ仲が良かったというわけではないようでしたが、気がつくもんですね。人間の記憶はばかにできないというか、意外と消えずに残っているものなんですよね。そういう偶然は、今回だけでなくお店をやっているとたくさんあります。そういうのに出会えるのも、このように不特定多数の人が行き合う場を運営、またそこに通う醍醐味と。
 朝方は実のところくたびれ最極で、なぜか僕が20歳くらいの時にやっていた「ノイズ弾き語り」のファーストライブが開かれました。以前に音源を聴いていただいた方が、あまりに気に入ったというので。ふだんはこれから来るかもしれないお客さんの気持ちを想像して、「ノリ」的なのは避け、空気が固まらないようにしていますが、もはや早朝だったのと、もうほんとに脳がとろけていたので。トランスしました。そういう日もあります。とくにギターは弾けませんが、懐の深く広いのが音楽のいいところ。

2022/05/08日 20-24j
 17歳で名古屋から湯島に連れてこられて18歳でお店を開いた伝説の女子高生(卒業も除籍もしていないそうなので今も現役のはず)がいて、現在は主に新宿区のお店で働いているのですが、たまにこちらにも来てくれます。今日はその人が来たのではなく、その人からすすめられて来た、という人が2人いらシッタ。広告塔! また、初来店の方もあり、ご近所だそうで、「徒歩圏内にこんなお店があるとは!」と感動してくだスッタ。ご近所の方は実のところ珍しい。ぜひにまた。

2022/05/11水 18-21j
 ゆえあってたった3時間営業。来訪者は3名(いろいろあってお支払いの発生したお客さんは1名)。たった3時間でもこうしてどなたかおいでくださることは本当に幸福。10時間くらい営業しても誰1人来ない、という状況も何度となく経験していますので、そのありがたみは毎度感じております。ありがとうございます。

2022/05/12木京島店

2022/05/13金 19-24j
 この日だったかな、ご来店2度めくらいの方から「友人(ずっと仲の良い女の子)の結婚式のスピーチを頼まれたんだけど、何を喋ったらいいかわからない!」と相談受けたのは。こういう「大きめの議題」がポンと投げ込まれることはたまにある。居合わせた人たちがそれぞれに、ああでもないこうでもないと意見を出し合う。別に会議でもないので無責任に、思いついたことは言えばいいし、何も思いつかなければ言わなくてもいい。結論など出さなくていい。ただなんとなく、本人が参考になればいいし、そこにいた人たちが「なんか面白かった」「ためになった」「その発想はなかった」と少しでも思えれば、夜学バーの夜学が薫ってくる。
 遠い遠い大学に進学した人が、降ってわいた帰省のおりにわずかな隙間を縫って来てくれた。喜ばしいことでございます。

2022/05/14土 15-24j
 4月20日(水曜日に3時間だけ営業した日)に、たまたま「看板を見てピンときて」寄ってくださった方が、奥様を連れてご来店。お話を聞くとやはり、「この人は良い店を嗅ぎ当てる勘がもう人智を超えておりまして(意訳)」とのこと。本当に、見つけてくださってありがとうございます。やはり「夜学」と「バー」の組み合わせに間違いはなかったです。げに。
 やや記録をさぼっていて完璧には覚えておりませんが、ちょうどその時に高校生の子がいた。でも彼らからしたら「勘のいい若い子はこういうところにいて別に当たり前」くらいの感じで、「いやー! すごいねえ!」みたいな感じではなかったと思う。そのくらいがいいのです。勘がいい子は、いて当たり前。「いやー!」に時間を使うのはもったいないです。育てましょう、社会で社会を。他人事じゃないのだ。

2022/05/15日 19-24j
 通りすがりに、結婚式帰りの男性二人連れ。小3で転校して離れ離れになったが、結婚式で20年ぶりくらい? に会って、夜中までずっと飲み交わしているそうな。日曜の夜はこういうお客さんがあるから面白い。みなさんほんと、日曜の夜学バーは、博打のつもりで来てみてください。
 小さいお子さんのいらっしゃる、けっこうおうちの遠いお友達。けっこうお店においでくださる。嬉しいな。たまにお子さんを連れていらっしゃることもあるし、ご友人方と連れ立ってのこともあるし、この日のようにお一人のこともある。なんたるバランス感覚。ありがとうございます。

2022/05/20金 17-25j
 金曜も面白いです。まったく誰もこない日と、たくさんお客のある日の落差がすんごい。日曜と金曜はとりわけ博打、土曜はそこそこ安定して誰かいる(ことが多い)ような気はします。月〜木はもう、まったく読めませんが、だいたい静かなもんです。ことにこの2年は、お客さんの総数やっぱ減ってます。
 2年以上も経つと、お客さんの生活も内面も変わって来ますから、2年以上前のお客さんが何もせず待ってたらそのままみんな来てくださる、ということはないと思う。もちろんおいでくださる方はたくさんいて、とても嬉しい。だけど頻度が違ったりとかはあるし、行きたいけど行けない、という事情もいろいろ。長い目で、ずっとのお付き合いを祈りつつ、新しいお客さんをどんどん呼んでいかないと、お店は呼吸困難になってしまう。積極的にいろんな働きかけをしていかねばなあ、と思って、今はたとえば京島店とか、ダチュラフェスティバルの見守りとか、気になるお店とかに行ってお友達増やしたりしてるけど、僕のすることってたいがい即効性がないし、じわじわと育っていってほんの小さな実をつける、みたいなことばかり。それが最大の幸福でもあるので、頑張ってコツコツと。
 ちなみにこの日はお客の多かったほう。といって8名。初めてのかたおひとり、遠方のかたおひとり。いいバランス。
「じゃあ残りの6名はいつも来てる人なのか?」いえ夜学バーはたぶん、【「その日にきた人の人数」わる「通ってくださっているお客の総数」】すなわち「当日の客/顧客総数」の数値がかなり低いほうだと思います。つまり、「顧客の総数は多いけど、各人の利用頻度は低い」ということ。だから、「まったく同じ組み合わせの面子になる」ということはかなりまれ。それでもお客自体が少ないと、頻度の高めな人だけがいらっしゃる日というのが出てきて、そうなると既視感を得ることも。けっこう珍しいですが。
「いつも違う人がいつつ、また会いたいと思う人には再会できる」場所を目指しています。それなりには成功していて嬉しいです。

2022/05/21土 17-25j
「友達の元カノ」と初対面。どんなことでも起こりますね。小学校からの友人も来てくれた。
 お客さんで一番多いのはもちろん「夜学バー」を知ったあとにその店長である僕を知った人。そこに混じって僕の個人的な友達や関係者がくることもあります。さらに、初めておいでになるお客さんもいたりする。さあみんなどういうふうにここに存在していようか? そこを考え、工夫し、楽しむというのが理念です。どなた様もいらっしゃいませ。

2022/05/22日 17-24j
 日曜なので、今週もいらっしゃいました、通りすがりの方。また日曜はやはり、「昼間や夕方に友達と遊んでいたけど、なんか物足りないし帰る前に夜学バーでも寄るか〜」的な感じの需要もあります。つまり、通ってくださっているお客さんがお友達を連れてくる、ということも起きやすい。また週末寝溜め派(?)の人が夕方に起きて、ぼんやりご飯食べた後にもそもそを家を出てここまできてくださったりとか。日曜って、1週間の中でいまだに、一番個性的な気がする。金曜よりもユニバーサルというか、あまねく特別な気がする。

2022/05/23月 17-24j
 以前まちくた氏に『鈴木先生』(武富健治・作)の会をやってもらった際においでになった方が再来。拙著『小学校には、バーくらいある』(夜学バーまたは京島店で買えます通販もあります)に感動した! とのことで、感想をいろいろ。嬉しいですね。生きられます。ありがとうございます。
 お店をやっていて、本も作ったりすると、その反響や感想、効果といったものがダイレクトに感じられます。おすすめです。全体にはとても静かな営業。お客さんは3名。

2022/05/24火 17-24j
 静かな営業だった気がする。お客は4名。何も書いてない日はだいたい3〜9名くらいだと思います。
 3年くらい前に、一人暮らしの家賃払えず食べ物も買えず比喩でなく餓死寸前で実家(沖縄)に帰った人が、再びあてもなく上京し、まずここに来たという。内心すごく嬉しいのだが、心配でもある。ただまあ、友達もあんまいなくて家族に気をつかう環境(想像です)よりは、ホームレス同然でも友達が近くにいて自由なほうがいい、という考え方もある(しまあまあ支持できる)ので、焼けるだけの世話は焼きます。

2022/05/26木京島店

2022/05/27金 17-25j
「あれ、〇〇さんなんでここに?」的事案の発生。むかしの生徒が元配偶者連れてやってくるなど。金曜とてさして混むということもなし。といって平日よりはというくらい。いやいや今更だけどこんなこと書いてもあんまり意味がないのかも。僕の趣味というか、やっぱお店やってるとそういうこと分析? 研究? しちゃうもので。何も気にせず好きな時においでくださいませ。

2022/05/28土 17-25j
 昼間はダチュラフェスティバル(野良高校生主催夏祭り)の打ち合わせに貸し出し。当たり前だがみな1円も払わず帰っていく。出世払い、とは言わない。方々で夜学バーの宣伝をしてくださっていると思うので帳消しどころかむしろプラス。ありがとうごぜえやすね。出世してもしなくても仲良くしてね。
 夜のお客さんは、夜学従業員の知人がそのまた知人を連れてご来店だったり、少し前に通りすがりで気に入ってくださったかたがお連れをお連れになって(?)ご来店だったり、人のチュナガリのありがたさを実感。だけど「繋がり!」「コネクト!」「人脈ゥ!」みたいにはなりません。仲良しの発想に想い馳せるのみ。

2022/05/29日 17-24j
 2名なので書きます。2名! 今週は恒例の(?)イレギュラー事案起きず。そういうのがないと日曜は本当に寂しいものです。みなさまよろしくお願いいたします。
 かつて勤めていた学校で、当時中3だった音楽家が。「上野に用事があったらくるようにしています」とのことで。ありがたいですね。なんかそういうふうにルーティンというのか、パターンに含めてもらえるのは嬉しいし、土地と結びつけてもらえるのも光栄。僕も「あの土地に行ったら絶対ここに寄る!」という場所はたぶん100くらいはあります。それがいつしか反転して、「あそこに行きたい! だからあの土地へゆく!」になって、「ついでにあそこも寄ろう!」とか「他になんか素敵な場所はないか?」と広がってゆきます。
 そしてよく飲みにきてくれる出版社勤務の男の子。部署が変わって大変そう。そういうふうに人生の節目に寄り添うってのも、まあ、月並みな視点ですがお店の醍醐味ですね。店主店員だけでなく、お客さん同士でもそういうのはあると思います。

2022/05/31火 17-24j
 なんかバランス良くて結果平熱、って感じの日だった。年齢層や性別、お見かけする頻度などいろんなことがちょうどよくばらついている人たちが集まった感じ。たぶん10代、20代、30代、40代、60代。
 どれだけ間を開けても気にせずに来られるお店、ってのが理想なんだけど、やっぱしばらく行ってないお店って緊張しますよね。緊張しないで、っていうのも無理な話だし、こちらも多少は緊張するだろうし。でも勇気出して入ってみてくださいね。学に入らずんば夜を得ず(?)。

<ぐうたらの月>
 2022(令和4)年6月は「ぐうたらの月」とし、湯島のお店を「ほぼ」お休みにしました。京島店は営業。また、まちくた氏やsaku氏がカウンターに立つ日は付き添いとして在学(在学?)し、彼らの帰ったあとはちょっとだけ働きました。チッとばかしぐうたら精神にそむいてしまいましたが、全体としてはものすごく休めました。ありがとうございます。いっつも主張して恐縮ですが緊急事態宣言でもまん延防止等重点措置でも一回もお店を閉めなかった(長期休業しなかった)のだから、そろそろまとめてドカーンと休ませて!!ってことで。ご協力(?)ありがとうございました。もちろん家賃ぶんも稼げておりませんので、7月からまたがんばります……。
2022/06/02木京島店

2022/06/05日 14-24RMP→j
 ルージュマジック^_^プリキュア。詳しくは↑のリンク先へ。
 かなみさん(成人)いないため終日僕(j)が付き添い。やや盛況。人数でいえば10人くらいだが正確な記録なし(ミスりました)。まずまずと思いつつも10時間営業してると考えたら……? いや、1人でも人が来るのはすごいことなのです。これは冷静になると本当に、心から思います。
 まちくた氏忙しすぎて感想文(?)書けないのかも。ダチュラフェスティバル終わってからまとめてでもいいよ……。
 彼女が立派に働いている間、僕は端っこに座って事務作業を進めるなどしていた。助かります。お客は、まちくた氏のことが気になって(あるいは気にかけて)くる人もいれば、何にも考えずにとりあえず開いてるからくる人もいるし、ジャッキーさん(僕)もいるし一石二鳥、という人もいるだろうし、いいバランスだと思う。まちくた氏はアイドル的にならず、もちろんガルバ的にもコンカフェ的にもならないのが良いです。どうぞこのままカリスマ的(仮)になってください。

2022/06/07火 19-23あすか
 名代打あすか氏。ふだん別の世で働いている人がたまにお店に立つというのは本人にとっても、お客さんたちにとっても面白いことだと思う。ただやっぱ期間限定だとお客が「いつメン」化しやすいのは悩みどころ。久しぶりに会える! と思えば仕方ないというか、当たり前のことなんだけど。これはあすかさんともよく話すところだけど、それを受け入れつつ、新しい人にも来てもらう、っていうことのほかは当面ないでしょう。
 あとは、「来すぎてる」人には短めの時間でお帰りいただくようにしてもらうか。(夜学バーにはこういう発想が普通にあります。「いすぎる」ことは時に不健全。用法容量とても大事です。) 2022/06/09木京島店

2022/06/10金 16-22saku、-25j
 夜学集会(ダチュラフェスティバルを運営している人たち)の碧一点saku氏のお当番。「モヒート作りたいっす」と言うのでミント買ってきてもらう。作ってみる。めっちゃ美味しい! モヒートなめてた、というか、いやまあ美味しいからみんな好きなんですよね。はぁー、美味しいですね。saku氏は未成年なのでもちろんラム抜きのヴァージン・モヒート。
 僕が「モヒート! モヒート!」とかあんま言うと「魂売ったか」と思われそうなので代わりにやってくれるの助かります。僕実はいまチャイを研究中なのですが、チャイもなんか、まあその、そういう手垢がついたものですよね。自意識過剰なので気にしてしまいます。もうちょっとおいしくできるようになったらこっそり商品としてご提供しますので、おたずねください。
 僕の教え子第一世代(23歳の時の生徒)が。いつまでも仲良くしてくれてありがとう。おざ研(前のお店)時代からのお客さんも。そして「ずっと気になっていたんです」と初めていらっしゃった方がお二人。でもやっぱりコア層は夜学バーを初めてからおいでくださるようになった方々。すべての人たちがいて嬉しい。そういう意味ではすごくバランスの取れた面々でした。合計10名。ちょうど良い感じです。
 saku氏はまだまだドリンクを作って提供することに手一杯な感じ。コツは、「話しながらでもできる工程」と「話しながらだと難しい工程」をはっきり意識して分けることだと思う。それがわかってくると、話をしながらタイミングを見て作業をしたり、作業をしながらタイミングを見て話に参加したりできる。あとは、「話しながらでもできる工程」の幅を広げていけばいいんだけど、それが100%になることはたぶんない。どうしても集中しなければならない場面は出てくる。そこの采配ができるようになると、夜学的バーのマスターはマスター。

2022/06/21火 19-23あすか
2022/06/23木京島店

2022/06/28火 15-21あすか
2022/06/30木京島店

<ぐうたらの月 おわり>

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